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【はじめましてコーヒー シリーズ Vol.77】 「グアテマラ ラ・グロリア」 中浅、中、中深煎り

 

「『酸味は苦手』を覆すかも、なコーヒー」

 

グアテマラ。

 

正しい発音では「ガテマラ(グァテマラ)」と言うべきか「グアテマラ」でいいのか分からないままここまで来ていますが、「グアテマラ」と言ってます。

 

国として生産量は少ないながら、良質な豆が多く、個人的には好みの味のものが多いです。

 

今回の豆は「アンティグア」と呼ばれる、グアテマラ有数のコーヒー特産地の豆。

名前は「ラ・グロリア」。

辞書で調べるといろんな意味があるようですが、「(神の)栄光」の意味から来ているのでしょうか。

 

さてお味の方は。

 

浅めから深めまで全体を通して上質、かつ透明感のあるクリーンカップ。

 

浅めの焙煎でも嫌な酸味が出にくく、ちょうどいいほどよい酸味。

加えて、甘酸っぱいベリー系のフルーティさ。

そして、他の多くの豆と違って、その酸味と甘酸っぱいフルーティさが喧嘩せずにうまく織り混ざっていて、味にちゃんと厚みがあります。

 

中煎りでは酸味もほぼなく、フルーティさが全面に出つつ、グアテマラの豆でよくある、いい感じのほのかな渋み(と個人的に思っている)が加わって、複雑な味わいを形成しています。

 

深めの焙煎では、(渡部健的には)ファーストタッチは少しの焦げ感のようなもの。これはグアテマラ特有の渋みから来るのか?

その後はビターチョコのような苦旨味とフルーティさ。

このフルーティは、どの味が近いかいろいろ想像しましたが、初めて例える、グレープのような感じか。

(「グレープ」はたまに目にする表現ですが今までピンと来ませんでしたが、深め焙煎の、柑橘系でもベリー系でもなさそうなこのフルーティさを、あえて例えております。グレープ味とは、ワインにも繋がる味かと)

 

今回の豆もグアテマラの特徴が多く見られる豆でしたが、グアテマラの中ではマイルドな方に入るのではないかと。

 

浅めでも酸味が出にくく、かつ出た酸味も美味しく感じられ、全体としての味も薄っぺらくならずしっかりしているのは、この豆を含めグアテマラの豆では結構あります。

酸味が苦手な方には一度試してみて頂くと、「コーヒーの酸味」の固定観念が崩れるかもしれません。

 

なお、浅めに注目しましたが、豆としては浅めのみならず中~中深煎りまで幅広い焙煎度で異なる味わいを愉しめる豆でした。

(よそではあまり見かけない豆です)