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【はじめましてコーヒー シリーズ Vol.76】 「ジャマイカ ブルーマウンテンNo.1 シンコナ農園」 中浅、中、中深煎り

「中煎りは大きめの正六角形」

 

言わずとしれた、ブルーマウンテン。

コーヒーをよく知らない方でも、モカ、キリマンジャロ、ブルーマウンテンは聞き覚え、見覚えのある名前ではないかと。

ジャマイカでつくられています。

 

日本では昔から取り扱われ、価格も他の一般的なスペシャルティコーヒーより、ぐっと値が張ります。

 

ブルーマウンテンはブルーマウンテンと呼ばれる地区で収穫された豆のことですが、その中でもシンコナ農園は古くからの名門だそう。

 

さて、お味の方は。

 

ベストの焙煎度のひとつは、中煎りあたりと言えましょう。

 

酸味が消えて、甘さと酸っぱさの入り混じる、明るい感じの甘酸っぱいベリー系の旨味を感じます。

また洗練された、透明感のあるクリーンカップは「さすがブルマン」という感じで、それが先ほどのベリー系の旨味と合わさると、全体として味に厚みが出ます。

そして、酸味、苦味、コク、旨味などが、全体として味のバランスがいい。

評価表があれば大きめの正六角形になる感じです。

 

これより浅い焙煎になると、個人的には気になる酸味が出やすくなり、粗く挽いて淹れると嫌な酸味はほぼなくなるものの、旨味の部分が酸味から来る明るい感じだけになってしまい、飲めることは飲めますが味の厚みが薄くなり、ブルマンの特徴を十分に活かせないという、もったいない状況かもしれません。

 

深めの焙煎では・・・、と、ここでちょっと問題が。

 

いつもの深めに焙煎したつもりが、深め焙煎になっていない感じ。

豆が大きいことと、この豆の特質によるところなのでしょう。

初めての豆は分からないものです。特にブルマンはなかなか取り扱わないので。

 

なので、あらためて、いつもよりさらに深く焙煎。

結果。

より深く焙煎しても苦味が出にくく、また、中煎りでは消えていた明るい酸味が再び顔を覗かせてきた感じ。

深めの味わいと明るい酸味の組合せが、コーヒーの味全体としてマッチしない感じです。

また、中煎りの時に感じたベリー系の甘酸っぱさは影を潜めてしまいました。

 

ブルマンは一般的に中煎りがおすすめで、おすすめの焙煎度の幅も狭いと言われたりしますが、その意味がなんとなく分かったような気がしました。

 

ブルマンは焙煎度、要注意でしょう。