「中煎りは大きめの正六角形」
言わずとしれた、ブルーマウンテン。
コーヒーをよく知らない方でも、モカ、キリマンジャロ、ブルーマウンテンは聞き覚え、見覚えのある名前ではないかと。
ジャマイカでつくられています。
日本では昔から取り扱われ、価格も他の一般的なスペシャルティコーヒーより、ぐっと値が張ります。
ブルーマウンテンはブルーマウンテンと呼ばれる地区で収穫された豆のことですが、その中でもシンコナ農園は古くからの名門だそう。
さて、お味の方は。
ベストの焙煎度のひとつは、中煎りあたりと言えましょう。
酸味が消えて、甘さと酸っぱさの入り混じる、明るい感じの甘酸っぱいベリー系の旨味を感じます。
また洗練された、透明感のあるクリーンカップは「さすがブルマン」という感じで、それが先ほどのベリー系の旨味と合わさると、全体として味に厚みが出ます。
そして、酸味、苦味、コク、旨味などが、全体として味のバランスがいい。
評価表があれば大きめの正六角形になる感じです。
これより浅い焙煎になると、個人的には気になる酸味が出やすくなり、粗く挽いて淹れると嫌な酸味はほぼなくなるものの、旨味の部分が酸味から来る明るい感じだけになってしまい、飲めることは飲めますが味の厚みが薄くなり、ブルマンの特徴を十分に活かせないという、もったいない状況かもしれません。
深めの焙煎では・・・、と、ここでちょっと問題が。
いつもの深めに焙煎したつもりが、深め焙煎になっていない感じ。
豆が大きいことと、この豆の特質によるところなのでしょう。
初めての豆は分からないものです。特にブルマンはなかなか取り扱わないので。
なので、あらためて、いつもよりさらに深く焙煎。
結果。
より深く焙煎しても苦味が出にくく、また、中煎りでは消えていた明るい酸味が再び顔を覗かせてきた感じ。
深めの味わいと明るい酸味の組合せが、コーヒーの味全体としてマッチしない感じです。
また、中煎りの時に感じたベリー系の甘酸っぱさは影を潜めてしまいました。
ブルマンは一般的に中煎りがおすすめで、おすすめの焙煎度の幅も狭いと言われたりしますが、その意味がなんとなく分かったような気がしました。
ブルマンは焙煎度、要注意でしょう。
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