「スパイス感、あるいはローゼルティー」
イエメン。
聞き馴染みがなく、「どこやねん?」ですが、アラビア半島の下の方。
しかし、豆の名前に「モカ」とあるように、実はいわゆるコーヒーの「老舗」です。
(「コーヒールンバ」に出てくる「モカ・マタリ」もイエメン産)
老舗なんですが、生産量が少なくて流通量が少なく、また一部を除いてブルーマウンテンと並ぶくらい高値なものも結構あります。
なので、なかなか見かけないし、なかなか手が出ず。
ということもあり、今回ようやく、初イエメン産。(リーズナブルなものですが)
老舗だからか、もはや聞いたことのない品種の豆。
小粒揃いのエチオピア産モカと違って、大小入り混じってます。そして、粉が多い。
焙煎して挽いた豆が、強い甘さの芳醇な香りが立つところは、さすがモカのナチュラル。
さて、お味の方は。
浅煎りだとナチュラルのしっかり感はほぼなし。モカでも浅煎りだとさすがに酸味がそこそこ出ていて、ローゼルティーのような酸味のあるお茶感覚で飲めます。
酸味にもいろいろあって、酸味が苦手な人にとっては「飲みやすい酸味かどうか」は大事なポイントです。
中浅煎りだと落ち着いた酸味になり、いくらかのフルーティさと、ちょっとスパイス感もあり。
中煎りでは、挽くとモカらしい甘い芳醇な香りがします。ナチュラルらしいボディ感が出てきて、中浅と同じくちょっとスパイス感。少し冷めてくると柔らかい酸味が顔を覗かせます。
中深煎りでは中煎りよりも少しボディ感が増すものの、中煎りとはそこまで変わらず、味がややフラットになる印象。
モカはモカでも、エチオピアのものとは、またかなり違った印象でした。
なお、写真には3種類しか写っていませんが、3種類を試飲したところで、「モカはやっぱり浅煎りも試飲しとかなあかんな」ということで、後日追加で浅煎りを焙煎しました。
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